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論文

理研超伝導加速空洞用ビームエネルギー・位置モニターのマッピング測定

渡邉 環*; 外山 毅*; 花村 幸篤*; 今尾 浩司*; 上垣外 修一*; 鴨志田 敦史*; 河内 敏彦*; 小山 亮*; 坂本 成彦*; 福西 暢尚*; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1105 - 1108, 2019/07

現在、仁科加速器研究センターにおいて、超伝導加速空洞を建設中である。破壊型ビーム診断装置を用いたビーム測定は脱ガスを発生するため、超伝導加速空洞の性能を示すQ値や表面抵抗値を、長期的に維持することが難しくなる。そのために、非破壊型のビーム診断装置による測定が必須となる。そこで、斜めに四分割した静電型ピックアップを用いたビーム位置モニターシステム(BEPM)の開発を行い、計11台を完成させた。このシステムは、BEPM間の距離を正確に測定した2台のBEPMを用いて、ビームの飛行時間(TOF)を測定し、ビームの位置情報と同時に、ビームエネルギー値も得られるという利点を有する。終段のBEPMは、ビームエネルギーの情報が非常に重要になる、超重元素探索装置GARIS IIIや、医療用RIアスタチンの製造に使用される予定である。2019年度は、BEPM内にワイヤーを張り、上下左右に動かすことにより、そのワイヤーの位置と各電極の出力の相関を測定する校正作業(マッピング)を行うため、BEPMを固定する冶具とワイヤーを囲むダミーダクトの設計と製作を行った。校正装置本体は、J-PARC 50GeVシンクロトロンMRのマッピング用に開発された校正装置を利用させて頂いた。今回の学会では、マッピングによる測定の結果とその考察にについて発表をする。

論文

理研超伝導加速空洞用ビームエネルギー・位置モニターの開発

渡邉 環*; 今尾 浩士*; 上垣外 修一*; 坂本 成彦*; 福西 暢尚*; 藤巻 正樹*; 山田 一成*; 渡邉 裕*; 小山 亮*; 外山 毅*; et al.

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.49 - 54, 2018/08

現在、仁科加速器研究センターにおいて、超伝導加速空洞を建設中である。超伝導加速空洞の性能を示すQ値や表面抵抗値を維持するためには、脱ガスを発生するビーム診断装置は使用できず、非破壊型のビーム診断装置による測定が必須となる。そこで、斜めに四分割した静電型ピックアップを用いたビーム位置モニターシステムの開発を行ってきた。このシステムは、モニター間の距離を正確に測定した2台のモニターを用いて、ビームの飛行時間(TOF)を測定し、ビームの位置情報と同時に、ビームエネルギー値も得ることができるという特色を持つ。平成29年度は、このプロトタイプを完成させ、仁科センターのビーム輸送系に設置した。信号処理系やLabVIEWによるソフトウエアの開発も同時に進め、RIBFにおけるウランビーム加速時に試験を行ってきた。その結果、常時リアルタイムによる測定や測定結果の表示・保存が可能となった。今回の学会では、超伝導加速空洞用に開発を進めているビームエネルギー・位置モニターシステムについて発表をする。

論文

理研RIBFにおけるビームエネルギー・位置モニターの開発

渡邉 環*; 福西 暢尚*; 藤巻 正樹*; 小山 亮*; 外山 毅*; 宮尾 智章*; 三浦 昭彦

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1112 - 1117, 2017/12

理化学研究所RIビームファクトリ内のAVFサイクロトロンのビームを用いて、有用RI製造技術の高度化研究が行われている。サイクロトロンのビームエネルギーの精密測定は、RI製造の収量を上げ、有害な副反応生成物を減らすために、重要な技術の一つである。そこで、ビームエネルギー及び位置測定のため、静電ピックアップ型のビームエネルギー・位置モニタの開発を行い、AVFサイクロトロンのビームラインにインストールした。このモニタは、静電型ピックアップの電極を斜めに四分割化した計測器であり、設置した2台の計測器の距離と、ビームの飛行時間(TOF)から位置とエネルギーを同時に得られるものである。このモニタにより、ビームを破壊することなく、運転時にリアルタイムに位置・エネルギーの測定結果を把握できることから、AVFの性能と運転技術の向上をもたらし、重イオンビームの大強度化を実現することができる。発表では、このモニタの詳細と、ウランビームを使用した測定結果について発表する。

報告書

多重極磁場を用いた裾無し小径イオンビーム形成の研究(共同研究)

横田 渉; 百合 庸介; 渡邊 伸一*; 大城 幸光*; 久保野 茂*

JAEA-Technology 2016-005, 21 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2016-005.pdf:2.24MB

理化学研究所のAVFサイクロトロンに設置された低エネルギー不安定核ビーム分離器(CRIB)を用いて原子核物理学研究を実施している東京大学原子核科学研究センター(CNS)と、同様規模のAVFサイクロトロンを有し、材料開発研究のために八極磁場を用いた大面積均一ビーム形成技術を開発している原子力機構高崎量子応用研究所は、サイクロトロンで加速したビームのターゲットにおける強度を高める技術開発を共同研究の下に行った。具体的には、通常大きな裾のあるビーム強度分布を持つサイクロトロンのビームを、CRIBのガスターゲットの直径6mmのオリフィスを損失無く通過させるために、裾無しの小径ビームに形成する技術を検討した。計測したエミッタンスに基づく粒子トラッキングシミュレーションの結果、裾を折畳むには八極磁場が有効で、現在のビームラインに八極電磁石を入れて約10mm径のビームが形成できることがわかった。しかし目標の6mm径に近づけるためには、更に電磁石を導入するとともにビームのエミッタンスを小さくする必要があることが明らかになった。また、ターゲットまでのビームパスレングスとレンズ系の組合せが自由に選べれば目標を達成できる可能性があることもわかった。

論文

植物の突然変異と育種

大野 豊; 横田 渉

加速器, 12(4), p.189 - 192, 2016/01

Ion beams are useful tools for induced mutagenesis and breeding of plants. They are characteristic of high linear energy transfer and distinct from $$gamma$$-rays or electron beams; wider mutation spectrum, higher mutation frequency, and higher rate of large insertion or deletion on DNA. Not only more than 30 newly registered plant varieties but also new valuable microorganisms have been generated by ion beams accelerated by the AVF cyclotron in TIARA. Developing effective methods to isolate mutants with specific traits is a future challenge.

論文

サイクロトロンのパルスビーム形成技術

倉島 俊

放射線化学(インターネット), (100), p.49 - 51, 2015/10

サイクロトロンのビームは、イオンの加速に数十MHzの高周波電圧を用いるため、ビームパルスの時間構造は繰り返し周期が数十ナノ秒程度の連続パルスである。一方、放射線化学におけるパルスラジオリシスの実験では、マイクロからミリ秒の繰り返し周期の長いイオンビーム(シングルパルスビーム)が求められる。このため、原子力機構TIARAのサイクロトロンではビームチョッパーを用いたパルスビーム形成技術を開発した。ここで採用した方式は、サイクロトロンの上流側と下流側に設置した2台のビームチョッパーを併用してビームパルス数を大幅に間引きシングルパルスビームを形成するもので、サイクロトロンのマルチターン取り出しの回数を従来よりも削減し、その状態を維持することが必要であった。そこで、加速位相の高精度制御やサイクロトロン磁場の高安定化などの技術開発を行い、マルチターン取り出しの回数をシングルパルスビーム形成に必要な5回程度に抑え、長時間安定に維持することを可能にした。その結果、プロトン65MeV,炭素320MeVなど様々なイオンビームのシングルパルスビームをユーザへ定常的に提供することが可能となった。

論文

JAEA AVFサイクロトロンの位相制限スリットによるビーム位相制限の評価

宮脇 信正; 福田 光宏*; 倉島 俊; 柏木 啓次; 奥村 進

Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.706 - 708, 2015/09

サイクロトロンのビームエネルギー幅を狭くすることは、ビーム引出し効率の改善やマイクロビーム等のビーム応用に必要である。一般にサイクロトロンでは、ビームの位相幅を狭くすることでビームのエネルギー幅を狭くでき、そのためには位相制限スリットによるビーム位相幅の制限が有効である。そこで、幾何軌道解析モデルを構築してビーム位相幅の制限に必要な半径方向のビーム位置と位相の関係を定式化した。このモデルの正しさを実証するため、JAEA AVFサイクロトロンにおいて、位相制限スリットの半径方向の位置と通過したビームの位相分布の関係を測定し、モデル計算の結果と比較した結果、両者はほぼ一致した。これにより、加速ハーモニックス(${it h}$)1ではスリット位置に依存してビーム位相とその幅が変化するが、${it h}$=2では最初の加速の位相差による電圧差でビーム位相幅が圧縮する位相バンチング効果が生じてスリット位置の変化に伴うビームの位相とその幅の変化が小さくなることが分かった。ビーム位相幅を狭くするためには、${it h}$毎に位相制限スリットの半径方向の位置とビーム位相分布の関係に基づいてスリット位置を変更する必要があることが判明した。

論文

System for measuring temporal profiles of scintillation at high and different linear energy transfers by using pulsed ion beams

越水 正典*; 倉島 俊; 田口 光正; 岩松 和宏; 木村 敦; 浅井 圭介*

Review of Scientific Instruments, 86(1), p.013101_1 - 013101_5, 2015/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:45.77(Instruments & Instrumentation)

多くの熱中性子検出用シンチレータでは、(n,$$alpha$$)反応により生じる$$alpha$$線によりシンチレーションが生じる。$$alpha$$線により固体中で生じる電離や励起状態の空間的密度は、$$gamma$$線や電子線の場合と比較すると非常に大きい。そのため、励起状態間相互作用が生じ、シンチレーションスペクトルや減衰挙動に影響を与えうる。この励起状態間相互作用の様相を材料設計の観点から制御することが可能となれば、$$gamma$$線の検出イベントと(n,$$alpha$$)反応を利用した中性子の検出イベントとのスペクトルや減衰挙動の差に基づいた弁別が可能となる。そのためには、励起状態間相互作用の様相を観測する手段が必要である。そこで、シンチレーションの短時間プロファイルを計測するシステムを構築し、サイクロトロンで加速したシングルパルスビームによりBC-400やBaF$$_{2}$$などの高速シンチレータを照射してその特性評価を行ったので報告する。

論文

原子力機構TIARA施設の現状報告

石坂 知久

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.372 - 375, 2014/10

原子力機構のイオン照射研究施設TIARAは、AVFサイクロトロン(K110)と3基の静電加速器(3MVタンデム加速器、3MVシングルエンド加速器、400kVイオン注入装置)を有し、材料科学及びバイオ技術の研究開発を中心にイオンビームを提供している。本発表では2013年度の運転状況、保守・整備及び技術開発の概要を報告する。TIARAの加速器は順調に運転し、特に静電加速器では加速器故障による実験中止は無く3基とも稼働率100%を達成した。保守整備では通年の定期整備の他、平成24年度補正予算により放射線モニタ、ロータリシャッター、PLC機器、SF$$_{6}$$ガス回収装置等を更新した。技術開発においては、サイクロトロンでは高範囲のアクセプタンスを計測するための手法、プラスチックシンチレーターを用いたビーム位相分布測定システムの開発、大面積均一イオンビーム形成のための手法。静電加速器ではスパッターイオン源を用いたC$$_{60}$$負イオンの生成、タンデム加速器におけるC$$_{60}$$クラスターイオンの輸送効率の向上について報告する。

論文

Response of toroidal rotation velocity to electron cyclotron wave injection in JT-60U

坂本 宜照; 井手 俊介; 吉田 麻衣子; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 竹永 秀信; 鎌田 裕

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A63 - A70, 2006/05

 被引用回数:34 パーセンタイル:73.6(Physics, Fluids & Plasmas)

トロイダル回転やその勾配は、プラズマの輸送や安定性に大きな影響を与える要素の一つである。現在のトカマク装置では中性粒子ビームにより大きなトロイダル回転速度を発生/制御することができるが、核融合炉では運動量入力が小さいためそれらは困難である。そこでJT-60Uのさまざまな閉じ込め運転モードプラズマにおいて、電子サイクロトロン(EC)波入射によるトロイダル回転速度分布の応答を調べた。内部輸送障壁を持つ正磁気シアプラズマでは、トロイダル回転速度がCTR方向に変化し内部輸送障壁が劣化する。一方で負磁気シアプラズマでは大きな変化はない。また低加熱パワー入力のLモードプラズマでは、CO方向に変化した。プラズマの分布の差異によるEC入射に対するトロイダル回転速度分布の応答について報告する。

論文

Temporal variation of density fluctuation and transport in reversed shear plasmas on JT-60U

竹永 秀信; 大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 間瀬 淳*; 滝塚 知典; 藤田 隆明

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A401 - A408, 2006/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:21.5(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレット入射や電子サイクロトロン入射等の外部摂動を与えた場合に、閉じ込め性能のさらなる改善が観測されている。本発表では、その時の密度揺動と粒子輸送,イオン・電子熱輸送の変化について報告する。強い内部輸送障壁を形成した後にペレットを入射した放電では、内部輸送障壁での密度揺動レベルの顕著な減少が観測された。この時の粒子・熱バランス解析結果は、粒子輸送とイオン熱輸送は低下しているが、電子熱輸送は低下していないことを示している。一方、電子サイクロトロン入射時には、密度揺動レベルの低下を伴わない閉じ込め改善が観測されている。この時、粒子輸送とイオン熱輸送は変化しないが、電子熱輸送が低下することが観測されている。上記結果は、測定された密度揺動は粒子輸送・イオン輸送には強く関連しているが、電子熱輸送との関連は弱いことを示している。この結果は、粒子輸送・イオン熱輸送と電子熱輸送が、異なる空間スケールを持つ揺動で支配されていることを示唆している。さらに、電子サイクロトロン入射時に密度揺動が減少した放電もあり、その時の輸送特性についても報告する。

論文

Cross-machine benchmarking for ITER of neoclassical tearing mode stabilization by electron cyclotron current drive

La Haye, R. J.*; Prater, R.*; Buttery, R. J.*; 林 伸彦; 諫山 明彦; Maraschek, M. E.*; Urso, L.*; Zohm, H.*

Nuclear Fusion, 46(4), p.451 - 461, 2006/04

 被引用回数:151 パーセンタイル:97.55(Physics, Fluids & Plasmas)

新古典テアリングモード(NTM)は、ITER標準シナリオにおいては理想キンク限界よりも低いベータ領域で発生し、プラズマ性能を制限する主要な要因となる。ポロイダルモード数$$(m=3)$$,トロイダルモード数$$(n=2)$$のNTMは、(1)NTM成長率が最大となる特徴的な「限界」磁気島幅,(2)無変調のco方向の電子サイクロトロン電流駆動(co-ECCD)による「飽和した」3/2 NTM磁気島の安定化に関する実験研究が特に進んでいる。ASDEX-Upgrade, DIII-D, JETにおけるベータ・ランプダウン実験(ベータ値を徐々に下げる実験)から、$$m/n=3/2$$のNTMを(ECCDなしで)消滅させるための限界ベータ値が決定された。このデータと、ASDEX-Upgrade, DIII-D, JT-60UにおけるECCDによる3/2 NTM安定化実験(ベータ値はほぼ一定)との比較を行った。その結果、両方の実験データセットにおいて、NTMが消滅する磁気島幅はイオンバナナ幅の約2倍であることが明らかになった。解析にあたり、4装置ASDEX Upgrade, DIII-D, JET, JT-60Uにおける飽和磁気島幅を評価する共通の方法を開発した。また、この比較で得られたモデルを用いてITERにおけるECCDを用いた$$m/n=3/2$$, 2/1のNTMの安定化の評価を行った。その結果、ITERの上方ECCD入射方式は、磁気島幅を大幅に減少させるのに有効であることが明らかになった。また、ECCDは、ITERにおいてモードロックを回避するのにも有効であることがモデル計算により明らかになった。

論文

Measurement of beam energy spread of the JAERI AVF cyclotron

奥村 進; 宮脇 信正; 倉島 俊; 吉田 健一; 柏木 啓次; 福田 光宏; 石堀 郁夫; 上松 敬; 奈良 孝幸; 中村 義輝

JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.352 - 354, 2006/01

現在進行中である数百MeV級重イオンマイクロビーム形成の技術開発では、細胞内局部照射に必要な1$$mu$$mの照準位置精度を達成するため、4連四重極レンズを用いたビーム集束方式によるサブミクロンビーム形成を目指しており、サイクロトロンで加速されたビームのエネルギー幅$$Delta$$E/E(エネルギーのばらつきの割合)を従来の0.1%から0.02%に向上させる必要がある。このため、フラットトップ加速等の高度なビーム加速制御技術の開発を進め、ビームエネルギーの揃った、きれいなビーム引出(シングルターン引出)が可能となった。そこで、引き出したビームのエネルギー幅を計測するために、マイクロスリットと分析電磁石を用いたビームエネルギー幅計測システムをサイクロトロンの基幹ラインに構築した。ギャップ0.1mmのマイクロスリットを用いて、エネルギー分解能$$Delta$$E/E=0.01%での高精度ビームエネルギー幅計測テストを実施した。

論文

Suppression of neoclassical tearing modes towards stationary high-beta plasmas in JT-60U

諫山 明彦; JT-60チーム

Plasma Science and Technology, 8(1), p.36 - 40, 2006/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:14.66(Physics, Fluids & Plasmas)

新古典テアリング不安定性(NTM)は正磁気シアプラズマにおいて理想限界よりも低いベータ領域で発生し、プラズマ性能を制限することから、その抑制手法の確立が急務となっている。JT-60UではNTMの抑制手法として、(1)NTM発生位置への電子サイクロトロン電流駆動/加熱によるNTMの安定化,(2)圧力・電流分布の最適化によるNTMの回避に取り組み、それぞれにおいて重要な知見を得て来た。本講演では、NTMの抑制; 安定化と回避に関してJT-60Uで得られた成果と課題を発表する。NTMの抑制においては、不安定化に働く自発電流項の寄与の減少、または安定化に働く分極電流項の寄与の増大が重要である。NTMを抑制した放電及びNTMが発生した放電の圧力・電流分布の発展をシミュレーションを援用して解析することにより、後者の寄与が大きいことが明らかになった。また、電子サイクロトロン電流駆動によるNTM安定化においては、電子サイクロトロン波のビーム幅,電子サイクロトロン駆動電流密度により安定化効果が大きく変わることを明らかにするとともに、安定化のために要請される電子サイクロトロン波のビーム幅と駆動電流密度の関係を明らかにした。

論文

Measurement of toroidal structure of electron temperature with electron cyclotron emission diagnostic in JT-60U

諫山 明彦; 大山 直幸; 浦野 創; JT-60チーム

Proceedings of 21st IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2005) (CD-ROM), 4 Pages, 2006/00

JT-60の電子サイクロトロン放射(ECE)測定装置において、信号対雑音(SN)比の改善及び電子温度揺動のトロイダル構造の測定を目的として、新しい観測窓及び導波路を導入した。従来は1系統の導波路を分岐して3つのECE測定装置(フーリエ変換分光装置,回折格子型分光装置,ラジオメータ)に接続していたため、ラジオメータのSN比が十分得られない場合もあったが、今回導入した導波路をラジオメータ専用とすることにより、SN比を従来の5倍程度とすることができた。また、今回導入した観測窓は従来の観測窓とトロイダル方向に60度離れていることから、両観測窓から同時にECEを測定することにより、不安定性のトロイダル構造を測定することができる。今回、回折格子型分光装置とラジオメータの同時測定を行った結果、ECE計測装置のみでトロイダルモード数を決定することに成功した。また、負磁気シア放電のコラプス発生後には、トロイダル方向,ポロイダル方向に異なった構造が現れることが明らかになった。

論文

原研高崎における100MeV級重イオンマイクロビーム装置の開発とその現状,2

及川 将一*; 佐藤 隆博; 酒井 卓郎; 福田 光宏; 奥村 進; 宮脇 信正; 倉島 俊; 奈良 孝幸; 横田 渉; 神谷 富裕

第18回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.99 - 102, 2005/11

原研高崎イオン照射研究施設(TIARA)では、AVFサイクロトロン(K=110)の垂直ビームコースに設置する集束方式重イオンマイクロビーム装置の開発を進めている。本装置は、高LET重イオンの単一イオン照射を目的として設計されており、生体機能の解明や宇宙用半導体のシングルイベント発生機構の解明などに強力なツールとなることが期待されている。前回、シンチレータと光電子増倍管を用いた透過イオンイメージング法によりビームサイズ50$$mu$$m以上という結果を報告したが、その後ビーム走査電源が発振していたことによりビームサイズを大きく見積もっていたことが判明した。それまで、この発振が原因で銅メッシュ(1000mesh/inch)の2次電子像を取得することができなかったが、発振を抑制することによって明瞭なメッシュ像が得られるようになった。このメッシュ像がよりシャープになるよう集束パラメータを調整した後、任意直線上の2次電子収量を解析したところ、X, Yともに2$$mu$$m未満のビームサイズを達成していることが確認された。

論文

中性子の産業利用の現状と今後の展望 / 利用研究の現状; 中性子ラジオグラフィ

松林 政仁; 川端 祐司*

放射線と産業, (107), p.4 - 15, 2005/09

中性子の利用はこれまで、生命科学, 物質科学などの基礎・応用研究を中心として進められてきたが、大強度陽子加速器施設(J-PARC)計画を契機として産業利用の重要性が再認識され、新たな取り組みが始められようとしている。国内の代表的研究炉であるJRR-3の施設紹介とともに産業利用の現状を報告し、さらに企業が施設を利用する場合の制度について紹介を行った。加えて、具体的利用研究の現状として中性子ラジオグラフィについて、JRR-3, KUR(京都大学研究用原子炉), 住重試験検査サイクロトロン中性子源を対象とした産業利用の実例を紹介する。

論文

Itinerant 5$$f$$ electrons and the Fermi surface properties in an enhanced Pauli paramagnet NpGe$$_{3}$$

青木 大*; 山上 浩志*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 芳賀 芳範; 摂待 力生*; 大貫 惇睦

Journal of the Physical Society of Japan, 74(8), p.2149 - 2152, 2005/08

 被引用回数:25 パーセンタイル:72.91(Physics, Multidisciplinary)

Bi-フラックス法によりパウリ常磁性体NpGe$$_{3}$$の高品位の単結晶試料を育成し、ドハースファンアルフェン効果(dHvA)測定を行った。これにより本系のフェルミ面トポロジーを実験的に明らかにし、遍歴5$$f$$電子バンドモデルに基づいた相対論的バンド計算の結果とよく合うことを見いだした。フェルミ面は$$<$$100$$>$$方向に頚部を持ったほぼ球状の電子フェルミ面からなり、これはまた、単一のバンドから成るR点に中心を持つ中空のボールを形成している。サイクロトロン有効質量は2.6-16$$m_{0}$$の値であり、対応するバンド質量より3.5倍ほど増大している。

論文

原研AVFサイクロトロンにおける磁場高安定化

奥村 進; 倉島 俊; 宮脇 信正; 吉田 健一; 柏木 啓次; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 中村 義輝; et al.

Proceedings of 2nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 30th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.745 - 747, 2005/07

原研AVFサイクロトロンでは、マイクロビーム形成を目指して、フラットトップ加速システムを始めとする技術開発を行っている。これらの技術開発においては、サイクロトロン電磁石の磁場安定性が重要となっている。通常のマルチターン引出に対しては十分な磁場安定度を達成したが、シングルターン引出ではより高安定磁場が必要となっている。本発表では、鉄心温度定温化など、サイクロトロン電磁石の磁場高安定化についての現状と今後の課題について報告する。

論文

原研AVFサイクロトロンにおけるシングルターン取り出し技術の開発

倉島 俊; 宮脇 信正; 奥村 進; 石堀 郁夫; 吉田 健一; 柏木 啓次; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 中村 義輝

Proceedings of 2nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 30th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.717 - 719, 2005/07

原研サイクロトロンでは、バイスタンダー効果やアポトーシスなどイオンビームの生物影響や宇宙用半導体のシングルイベント効果の研究をより微細な領域で行うために、集束方式のマイクロビーム形成技術によりビームスポット径及び照準位置精度1ミクロンを目指して研究開発を行っている。サイクロトロンによって加速されたビームをスポット径1ミクロンに集束させるためには、四重極レンズでの色収差の影響を考慮すると、ビームのエネルギー幅を0.02%以下にする必要がある。しかし、サイクロトロンから引き出されるビームのエネルギー幅は、一般的に0.1%程度である。そこで、エネルギー幅を最小化するために、加速電圧波形を最適化してビームのエネルギー利得を均一化するフラットトップ加速技術の開発を行っている。フラットトップ加速を実現するためには、一つのビームバンチを一度に取り出すシングルターン取り出しが必要条件である。シングルターン取り出しを簡便に確認するために高分解能デフレクタプローブを開発し、ビーム開発を行った結果、従来に比べて短時間でシングルターン取り出しが可能になった。

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